How to install free softwares in Linux

last update: 29 Sep 2004

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pict



"pict"はπcalculusを基礎とする並行処理に適したMLライクな関数型言語処理系です。
πcalculus: πcalculusは、λcalculusを並行処理を記述できるように拡張したものです。

9.1 ソフトの入手
LinuxとSolarisのバイナリ版が提供されています。

http://www.cs.indiana.edu/ftp/pierce/pict/pict-4.1

注意1: pictはSAL(Scientific Applications on Linux)でも紹介されていますが、 ここに登録されているアドレスは古く、上記のアドレスが現在のものです。

注意2: ソースコード版も提供されていますが、コンパイル・インストールにCaml-lightが必要となります。
ftp://ftp.inria.fr/pub/lang/caml-light

9.2 インストール
ファイル"pict-4.1.linux.tar.gz"を展開するディレクトリ$Workに移動して、バイナリパッケージを展開します。
作業ディレクトリ$Workは任意のディレクトリです。今回は$Work=/usr/localに展開することにします。
次にディレクトリ./pictに移動します。
    % cd /usr/local
    % gzip -cd pict-4.1.linux.tar.gz | tar xvf -
    % cd pict

pictの実行ファイルとpictのライブラリをインストールするディレクトリを指定するために、 ファイル"SiteSpecific"の変数"INSALLDIR"と"INSTALLLIB"を変更します。 デフォルトでは
・ INSTALLDIR = $(HOME)/bin
・ INSTALLLIB = $(HOME)/lib/pict
となっています。
今回はディレクトリ/usr/local/bin以下にpictの実行ファイルを、 ディレクトリ/usr/local/lib以下にpictのライブラリをインストールします。
INSTALLDIR = /usr/local/bin
INSTALLLIB = /usr/local/lib/pict

SiteSpecificの変更例


最後に"make"と"make install"を実行します。
    % make
    % make install

9.3 使い方
"tutorial.ps"というポストスクリプト形式のチュートリアルが附属しています。

が、最初のページの例題をそのまま入力してもエラーが起きます。 これは通信路の宣言をしていないからであり、数ページあとにその説明がつきます。 include文がなくて"Hello World!"がコンパイル出来なかった"C"の初版のようなスタイルですね。
(最初に使った時にはエラーの原因が分からず、だいぶ悩みました。)

参考として、最初の通信プログラムの完全な例を示します。

type Boolean = ^[^[] ^[]]
def tt[b:Boolean] = b?[t f] = t![]
def ff[b:Boolean] = b?[t f] = f![]

def test[b:Boolean] =
(new t:^[] new f:^[]
( b![t f]
| t?[] = print!"It's true"
| f?[] = print!"It's false"))

new b:Boolean
run (ff![b] | test![b] | tt![b] | test![b])


9.4 参考サイト&参考文献


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